平田 圭吾のページ

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読書

本の紹介記事まとめ ジャンル別・5段階評価

記事の見方 本のタイトルの前に、おすすめ度と難易度を5段階評価してあります。 おすすめ度 ★★★★★⇐高評価・低評価⇒★☆☆☆☆ これは、私の個人的評価で、総合的にこの本を私がおすすめするかどうかの目安です。 ★5:必ず利益があるので一人でも多くの方に読んで…

『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』 (講談社ブルーバックス) を読んで

読みやすいとても良い本 大変良い本だった。 ビットコインや通貨について興味がある人は是非とも読んで頂きたい。 ただ、難易度としては、経済(特に為替)と金融とインターネット暗号の原理について、ある程度の予備知識や、それらについて考える事の「慣れ…

『フロイト入門』(筑摩選書)を読んで

フロイトを知りたい人には良著 けっこう分厚い本で、いかにも大学の教科書という感じの本だった。 内容としては、フロイトの論文や理論が時間と順を追ってまとめられており、まさに「フロイト入門」という題名に相応しいものだった。翻訳者の方の、フロイト…

『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)を読んで

25万部の大ヒットとその影響 かなり売れた本みたいだったので読んでみた。 恐らく、この本で「正義を盾にして人を責める人」が明らかにされたことにより、「モラルハラスメント」が世間で認知されたのではないかと思う。 モラルハラスメントについて詳しく知…

『多数決を疑う――社会的選択理論とは何か』 (岩波新書)を読んで

多数決は正しいのか? 多数決という採決システムが果たして民意を反映するものなのか? この問を中心にして話が進んでいく。 多数決の脆弱性 多数決の欠陥が大きく現れる事例は、一言で言えば、分裂選挙だ。前々回の都知事選では、舛添氏、細川氏、宇都宮氏…

『20歳からの金融入門』(日本経済新聞出版社)を読んで

金融の本物のプロ以外は必読 わかりやすいいい本だった。 実際に金融の仕事をしている以外の人、つまり金融のプロでない人は、一度は読むべきと思う。 具体的には、個人的に株などをやっていて「金融は知っているから良いよ」程度の人は、絶対にこの本を一度…

『経済学の哲学 - 19世紀経済思想とラスキン』(中公新書)を読んで

全体的な本の構成 全体的な本の構成としては、「エコノミー」を、「ポリティカル・エコノミー」及び「エコロジー」という二つの概念に分けた上で、この概念の変化を歴史哲学的に紹介していくものとなっている。また、これだけでなく、さらにこれをジョン・ラ…

近代政治哲学: 自然・主権・行政 (ちくま新書)を読んで

主権や民主主義という言葉の問い直し かなりいい本だったと思う。 主権、民主主義というものが何であるのかということを、改めて問い直しており、これらの概念にまだ改良や詳しい定義のやり直しの余地があることが非常に納得できた。また、これこそが哲学だ…

はじめての政治哲学――「正しさ」をめぐる23の問い (講談社現代新書) を途中まで読んで

読む価値はあるのか 一言で言うと政治思想の図鑑。 「物知りになったような気になりたい人」あるいは「既に政治思想にかなり詳しく別の思想家にも手を付けてみようかなと思っている人」は読む価値があるかもしれない。 ちなみに、私は、半分くらいで読むのが…

『こんなにおもしろいファイナンシャルプランナーの仕事』を読んで

読む価値はあるか 最近テレビでファイナンシャルプランナーという人をよく見かけるようになったので読んでみた。 この本自体は、図書館で借りたのだけど、申し訳ないが1500円の価値はない。情報量が少なすぎる。 ただ、内容としては大げさな部分が少なく、露…