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平田 圭吾のページ

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本当に曹操が書いたの? 魏武帝注孫子翻訳に当たって2

魏武帝注孫子 武経七書

『魏武帝孫子』は、孫子曹操が注釈をしたものと伝えれていますが、それは本当に曹操が書いたものなのでしょうか?

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そもそも曹操が生きた時代は、今から二千年近く前のことです。

 

さらに言うなれば、現在『魏武帝孫子』とされているものは、不確かな方法で伝えられてきています。

というのも、これは古典全般に言えることですが、紙や竹簡といった媒体は、CDなどのデジタル記憶媒体と違って、当然に朽ちるからです。

それだけではありません。昔はコピー機もありませんから、古典は、『書き写し』や、『口伝』によって伝えられているのです。

 

つまり、『魏武帝孫子』も、曹操の時代から現代に至るまでに、何度も誰かの手を通っているのです。

 

だから、そのうちの誰かが「ん、曹操さん、これちょっとおかしいのでないの?」とか、「あれ、これちょっと曹操さんらしくないな、誰か写し間違えやがったな」とか思うと、その時点で曹操が書いたものはどんどんと違う形となり、その後は誰も疑うことなく、変化したものが「曹操筆」として伝わってしまうのです。

 

このようなわけですから、発見された場所や年代の違いから、古典にはいくつもの違った「テキスト・底本」(拠り所となる原文)があります。

 

私は、そういったことを研究する学者ではありません。だから、伝えられている文字や編集が、正しいのかどうかということは、あまり考えておりません。むしろ、そういった研究をしてくださった方々の意見を参考にしながら、多くの人がそれを役立てれるように、本の内容それ自体を分かりやすく伝えることを目標としています。

 

このように、本当に曹操が書いたものであるかどうか、非常に疑わしいのが、現在伝わっている『魏武帝孫子』であるのです。しかし、私が読んでいて「こんな発想ができるのは曹操に違いない!」と思う箇所はあります。これについては、また折を見て紹介させていただきます。

 

また、このように聞いて「古典とは多くの人が手を加えて内容が劣化するものなのか」と落ち込む必要はありません。むしろここは、「多くの人の手を通って内容が良くなった」と考えるべきです。

今回のことで言えば、多くの人の検査を受けて、より曹操らしい文章になっていると考えるべきなのです。

 

話は少しそれましたが、今回は、研究をしてくださっている方々への感謝の意も含めて、ここに、参考にしているサイトを紹介します。これが読める方は、こちらを読んでいただければと思います。ちょっと分かりにくいなぁという方は、私の翻訳ができるまでしばらくお待ち下さい。(ちなにみ私は、一番上にある国立国会図書館のものを底本としております。)

 

国立国会図書館デジタルコレクション - 魏武帝註孫子

http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/koten/sonshi/gibu.htm (立命館大学のページだったのですがちょうど本日、削除されてしまったようです(´;ω;`)ウッ…)

魏武帝註孫子

 

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