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翻訳本 三略 少しずつ紹介2 「三略とは」

 

三略』について

 

 作者とされるのは、周の文王、武王に仕えた太公望呂尚とされています。また、三国志において劉備が遺言で「よく読むように」と言った『六韜』も太公望の作とされていますから、三略六韜は並び称させることも多くあります。

 この『三略』にまつわる有名な伝承として、漢の始祖である劉邦の軍師であった張良に関するものがあります。張良は、秦の始皇帝に祖国韓を滅ぼされたことを怨み、始皇帝暗殺を企てます。この暗殺計画は実行に移されたのですが、奇しくも失敗となり、これに怒った始皇帝は、この実行犯を指名手配しました。

 張良は偽名を使って追手から身を隠したのですが、この身を隠しているときに、黄石公という隠者からこの『三略』と『六韜』を授けられたと言われています。

 このため、『三略』の著者、または編者は、この黄石公という隠者であるとする説もあります。

 

 

この本の読み方 

 

《本書の構成》 

 もともと、この『三略』は、上略、中略、下略の三つの編から構成されているため、『三略』であります。しかし、分量的には、上略:中略:下略で、ほぼ3:1:2となっており、分量には大変な偏りがあります。このため、読者様の便のため、私の方で、上略を三つに、下略を二つにそれぞれ分け、目次を使いやすくさせていただきました。

 また、本書は、《副題》・◆書き下し文◆・◆現代語訳◆・◆解説◆から構成されております。

 内容に応じて、私の方で章分けをし、その章の内容を一言でまとめた《副題》を付けました。今回は、『三略』の奥深い雰囲気に沿うように、副題は全て、日本人が直感的に分かりやすい、2字または4字の漢字にしました。また、書き下し文と現代語訳を対応して読めるように、つとめて一つの章が短くなるよう章分けをしました。

 

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