『経営者のためのウェブブランディングの教科書』(幻冬舎) を読んで
いわゆるマーケティングの本。
会社や団体その他のホームページを作る際、ブランディングも意識したホームページを作ったほうがいいことが述べられている。また、そのようなホームページはどのようにしたらデザインできるのか、ということについても書かれている。
ホームページを作ろうかと迷っている会社や団体、あるいは、既にあるホームページをリニューアルしようと思っている会社や団体には役に立つだろう。
ホームページの重要性
現代において、「ホームページがとりあえずあればいい」という考え方は、かなり危うい。というのも、猫も杓子もスマートフォンの現代では、第三者が、その会社や団体について知ろうとする時、まず間違いないくホームページを見るからである。
客の立場からすれば、そこの商品を買おうか迷っているのに、ホームページが存在しない、あるいは、ホームページが会社のイメージとかけ離れているということならば、商品は購入しないだろう。
また、採用という観点からも、これから就職しようとする人、または社内で転職を考えている人も、その会社のホームページはとりあえずは見てみるものだ。ここでホームページに違和感や適当さを覚えれば、必ずやその人は、別の会社を探すだろう。
こういった意味で、ホームページの存在意義は現代においてかなり大きい。
この存在意義の高いホームページを、少し意識高めに作っていこうというのがこの本の言わんとすることだ。
ブランディングとは
また、企業や団体のイメージを固定した上で、長期的にマーケティング戦略を立てることを、現在ではブランディングと言う。だから、ウェブブランディングなのだ。
ちなみに、ブランドが何かということについては、表紙のデザインがそっくりで、日本経済新聞出版社から出ている『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』がかなりの良著である。
本の内容
話を戻して、この『経営者のためのウェブブランディングの教科書』には、どうゆう準備をして、どのような基準で、ウェブデザインの会社を選定し、付き合っていったらいいのかということが、ウェブデザイン会社の目線で書かれている。
また、ウェブページを構成する上で不可欠な読み物(コンテンツ)の作り方も、この本には書かれている。このやり方は3S6Gとこの著者の方が名付けているのだが、かなり効果的な方法だと思う。長いことウェブページを作り、また研究してきたのだろうなぁということが読み取れる洗練された考え方であった。
以上のようなことを知りたい方は、手にとって損はないと思うが、ブランディングについては、若干不十分と思われるので、先に紹介した『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』も読んだほうがいいと思う。