『中庸 現代語訳』の紹介
希望小売価格(税込み)は200円と大変お求めやすくなっております。
電子書籍を読む環境のある方は、写真または写真下のリンクよりご購入いただき、是非ともご一読ください。 電子書籍は、スマフォ・PC・タブレットなどほとんどの端末で利用できます。
ネット書店で購入する
中庸 現代語訳の概要
この『中庸』という書物は、儒学の経典「四書五経」のうち、四書の一つに挙げられるものです。作者は、孔子の孫にあたる子思とされています。
この書物と日本との関係を見てみますと、儒学は、江戸時代に幕府のお墨付きの学問でありました。その儒学の経典なのですから、この『中庸』が日本に及ぼしてきた影響は大きなものと言えるでしょう。そういった意味で、日本に生まれたのならば、中身を理解したい書物ではあります。
中庸には儒学の奥義が書かれている
しかし、『中庸』は書かれている内容が大変難しく、江戸時代などの儒学者の評価を見ましても、「儒学は、『論語』『大学』から入り、『孟子』で親しみ、『中庸』に極まる」といったような評価が散見されます。このように『中庸』は四書のうちでも比較的難しい書物であるのです。
とはいえ、それもそのはずで、『中庸』は、儒学と仏教や道教(老子学派)との違いに着目して、後に編集された書物であるからです。このようなわけで、自然とその内容も難しくなっているのです。
なぜなら、仏教や道教は、「存在そのもの」の意義に迫るような、精緻にして哲学的な思想であるからです。このため、そういった奥深いところでの違いが、『中庸』では述べられているのです。
これは逆に言えば、『中庸』を理解できれば、仏教や道教と儒学の違いが分かるということでもあります。
こういったわけですから、『中庸』を理解することは、大変に重要なことと言えるでしょう。
難解なことを分かりやすく翻訳
そこで、今回は、前回の『大学・現代語訳』に引き続き、「漢文」を外国語と割り切って、『中庸』を平易な現代語に訳出してみました。この上で、読者の方の理解を助けるため、適宜、見出しを付け、必要最低限での補足を加えました。また、伝統的な注釈である朱子の注釈を基調としながらも、これを現代風に工夫して改めました。
このため、初めて『中庸』を読む方に入りやすい翻訳であるのはもちろんのこと、既に儒学に詳しい方でも、他の訳書と比較していただくことで、さらなる理解が促されるものになったと思っております。
※書き下し文は、巻末に抜粋のみが掲載されております。
『中庸 現代語訳』の目次
はじめに(上の掲載文と同じです)
中庸とは
この本の読み方
中庸朱熹章句
1章~12章 「中庸」とは何か
13章~15章 君子の行うべきこと
16章~19章 孝とは何か
20章 政治とは何か
21章~26章 誠とは何か
27章~31章 至誠たる聖人の道
32章~33章 再び「中庸」とは何か
付録 中庸章句序
付録 書き下し文の抜粋